漫画朗読劇「日野日出志」あらすじ紹介

2024年3月30日、31日に上演する漫画朗読劇「日野日出志」のストーリーを紹介します。

ビン詰めの眼球

怪奇と恐怖にとりつかれた漫画家日野日出志。
彼はすばらしいコレクションに囲まれて、くる日もくる日も怪奇漫画を描いている。
コレクションの中から瓶詰めの眼球の物語を話し始める。

幸福を呼ぶ鏡

孤独な少女はかわいいペットに囲まれて暮らしている。ある日彼女は不思議な鏡を見つけた。
「家族もクラスメイトもみんなみんないなくなればいい!」そう願った瞬間、鏡が光だし、かわいいペットたちが少女の願いをかなえるのだった。

腐った脳みそ

怪奇漫画家日野日出志が10歳の頃、彼は夢見る良い子(日出坊)であった。絵本の世界は夢を見せてくれるけど、煙突の煙、騒音、ドブ川の悪臭に囲まれて育った日出坊は「そんな風景みたことない!」
「絵本なんてうそばっかりだ!!」そう思った矢先、日出坊はひどい頭痛に襲われ、寝込んでしまう。
祖父は言う。良い子の絵本を読んだから、脳みそが腐ってしまったのだ!と。

畸胎の肉塊

家の前を流れるドブ川で、ひろった肉の塊を持ち帰りタライで飼っていると、日に日に大きくなり、
ついに現れたのはもう一人のぼく!ヒデ坊が二人になる、良い子の日出坊と悪い子の日出坊!?もう一人のぼくは、とんでもないヤツだった。そして地獄の日々がが始まった・・・。

ヒデコング

友だちもなく孤独な日々を送る日出坊。ある日、大きな紙を壁に貼り、クレヨンで絵を描き始めた。
3日目、ようやく描き終えたそれは、ヒデ坊のたったひとりの友達、「ヒデコング」となる。世界一強い妖怪で日出坊の言うことはなんでも聞く友達。それから毎日、画の中のヒデコングに語りかけて遊んだ。ある日家に帰ると、壁に貼った紙からヒデコングがいなくなっていて?!最強の友達との大冒険と別れの感動作。

悪魔の招待状

日野日出志の元に「日野日出志に殺された者達の会」から手紙が届く。
1967年のデビュー作つめたい汗、名作蔵六の奇病、ゾンビマン、毒虫小僧など日野日出志が描いてきたキャラクターが日野日出志に復讐するという。自分の描いたキャラクターたちに殺される漫画家の話なんてみたことない!?

腐乱の胎児

母は普通の人ではなかった。
日出坊は生まれたときに左手に血こごり、右手に双児のかたわれの胎児を握りつぶしていたという…
そのショックから母は普通の人ではなくなったのだった。
恐ろしい母を地獄に落とそうと、日出坊は恐ろしい計画を思いついたのだった。

蜘蛛の刺青

ある夜、日出坊は父のうめき声で目が覚めたのだった。父の叫び声に恐る恐る障子を開けると…日出坊は父の背中に恐るべき秘密があることを知ってしまう。

にわとりの首

にわとりになりたい祖母。
そんな祖母に祖父は怒るが、次第に祖母の奇行は酷くなっていき、ついには…。

肉瘤

祖父は常に体のどこかにコブがあった。
コブには膿がたまりやがて大きくなると毎回、日出坊を呼び膿を出してもらっていた。
今日もいつものように膿を出してみると…ソレが動いた!?

赤い肉虫

日出坊には体が弱い姉がいた。
とある夜、日出坊はいつものように姉の部屋の隣で寝ていると異様な気配に目が覚めた。
そして日出坊は、見てしまった、
この世のものとは思えない恐ろしい光景を…。

白い指

「おかあさん!?」まるで、死んだ母と同じ顔にびっくりする日出坊。
なんと、母の双児の妹だった。その美人で若々しい叔母が亡くなった母のかわりに『新しいお母さん』となり日出坊一家は大喜び。たくさんの家事をする新しいお母さんの指は真っ白で宝石のように美しくヒデ坊はその指に魅入られる。

あいつ

「あいつが生きていた!?」
それは祖父の肉瘤から生まれた、腐った魂に違いない・・・。
『あいつ』は突然光を発したかと思うと日出坊の家へフワフワと飛んでいき、そして屋根からスルリと家の中へ入り込んだのだった。うちに”恐ろしいことが起きる…”日出坊はその時そう確信した。