ガルシア・ロルカ悲劇三部作第3章「血の婚礼」は、悲劇と書いて「ひみつ」と読みます。
血の婚礼のキャスト・スタッフによる「悲劇・ひみつ」をテーマにしたコラムを書いてもらいました。
あなたのひみつを呼び覚ますような読み物です。ぜひお楽しみに。
「秘密はとくべつ」
私にはまだ幼い3人の子どもたちがいます。
子どもたちにとって、「ひみつ」には
「ちょっとした特別感」があるのかなと思います。たとえば「このお菓子は一つしかないから◯◯にあげるけど、〇〇にはひみつだよ」などというと、もらった子の目はキラリと光ります。遊びの中でも、〇〇にはひみつで隠しものをして、それを探してもらおう!なんて遊びは大好きです。「ひみつ基地」なんてものも、子どもって大好きですよね。
こどもの素晴らしいところは「秘密」はキラキラした宝物であるところですが、大人の場合はそうはいきませんね。秘密というと、どこかに罪悪感やいけないこと…といううしろめたさが内包しているような気がします。もちろん大人にとってもひみつは特別なものでしょうが、罪の意識に包まれた秘密では、あらゆる状況下でポロポロと現れてしまった時に、悲劇への第一歩になるのかも…しれませんね。
下田絢香
血の婚礼サイト