ガルシア・ロルカ悲劇三部作第3章「血の婚礼」は、悲劇と書いて「ひみつ」と読みます。
血の婚礼のキャスト・スタッフによる「悲劇・ひみつ」をテーマにしたコラムを書いてもらいました。
あなたのひみつを呼び覚ますような読み物です。ぜひお楽しみに。
「秘密の立場」
あーあ、秘密がばれちゃった。そんなことは女子の世界ではよくある。
「○○ちゃん、××君のことが好きみたいだけど、秘密ね。」と聞いた途端、それは伝言ゲームのように広まって、あっという間に公認の中になるか、告白しないまま振られるか、第三者が出てきてひっちゃかめっちゃかになるか、なのである。
コミュニケーションの一つとして、秘密を共有するということは、なかなかハイリスクであるが、勝手に自分だけの秘め事を持つことは、妄想幻想空想の世界に身を置けて楽しい。開示しないことを原則とする秘密は、うっとうしい。でも自分で誰にも言わない、と決めた秘密はステキだ。脳内に秘密フォルダーがあるとしたら、開き方を忘れてしまうのもいいかもしれない。
宮原一枝
血の婚礼サイト