ガルシア・ロルカ悲劇三部作第3章「血の婚礼」は、悲劇と書いて「ひみつ」と読みます。
血の婚礼のキャスト・スタッフによる「悲劇・ひみつ」をテーマにしたコラムを書いてもらいました。
あなたのひみつを呼び覚ますような読み物です。ぜひお楽しみに。
「ひみつと相性のいい湿気」
僕のひみつはいつも水々しい。あの時この時のひみつのどこを見ても水気たっぷりの湿気でいっぱい湿度どっさり。
湿度というのは、65%くらいまでは健康にいいけれど、それを超えるとウイルスやカビの発生を促してしまうようです。
スペインの真夏は40度を超えても、熱中症の危険が少ないと聞きます。理由は湿度だそうです。雨がほとんど降らないスペイン・アンダルシアでは、海の近くでも湿度はせいぜい30%。空気が乾燥しているため服が肌にべったりとくっついたりせず、汗が乾くときの気化熱で体温を下げる。日陰と日向の気温差が激しく、木陰はクーラーが効いているように涼しいようです。
年中湿度の高い日本での暮らしとは全然違うんだな。と想像します。畳で湿気を吸収しつつ、襖や障子で風通しを良くする。湿気に対しての手間の一つ一つを、ひみつに対しても手をかけていくことで、ひみつと心地よく共存できるのかなと思いました。
五味伸之
血の婚礼サイト